★過去への手紙
まだ 中学生だった頃
大人になった自分へ手紙を書いた事がある
大人になった自分はどんな生き方をしているのか
どんな仕事をして どんな暮らしをしているのか
なんでも話せる親友はいるか?
悩みはあるのか?
そして 幸せか?
結局 バカバカしくなって破り捨ててしまったが
最近 その事をふと思い出した
中学生の頃の 悩みや思い
あの時は それが世界の全てだった
自分の明るい?未来に夢をはせた
時がたち 大人になった僕が
あの時の自分に手紙を返信するなら
僕は 何て書くのだろうか
元気か? 中学生の僕
君は悩みのまっただ中で 身動きもできず
自分を見失いそうになっているだろう
僕は君の悩みをよく知っている
そして 君がどれだけ傷ついているのかも知っている
なにから 話せばいいのか分からないが
大人になった 君だよ
僕は元気だ まだ生きているよ(笑)
君は いずれ島を出る
初めての一人暮らしと 自由を楽しむだろう
生活するという苦労や 仕事の悩みも出てくる
中学生の頃とは違う 嫌な事にたくさん出会う
まじめにやれば やっただけ
報われるなんて甘い夢だと知る
文句も言わずに働くと 回りのずるい奴らが
なんでも 嫌な事を押しつけてくる
偉い奴の機嫌をとる 君の軽蔑するような奴が
社会では うまく立ち回る
世の中に いい人間は本当に少ないのだと知る
だからこそ いい人間との出会いの大事さを知る
そうそう 恋愛も結構する(笑)
君は人を傷つけたり 傷つけられたりする
人を愛する事の辛さや 素晴らしさも知る
君が 思っていたような女性でなく
おしゃべりで 明るい女性と結婚する(笑)
それから 残念だが金持ちじゃない
ロックスターや有名人でもない
平凡なただの男になる
やりたい事もやっていない
色んな悩みもかかえている
君が思い描いたクールな大人でもない
むしろ 小学生の頃の自分のように
自分自身に素直になろうとする
それこそが 自分らしいんだと気づく
なんでも話せる親友は
君が子供を授かった頃に病気で亡くなる
オバーやオジーも亡くなる事は想像できるだろう
自分の先祖と自分が生きている事のつながりを知る
君は一人で生きているのではないと気づくだろう
君は また犬を飼うことができる
その犬は2年ちょっとで病気で亡くなるが
一生忘れられない思い出になる
たくさんの 出会いと別れがある
君は幸せなのだと思うのではなく
幸せなのだと 感じる事がある
全てが 思いどうりではない
思いどうりになっていない方が多い
あの時 君が友人の家の玄関から見た
友人の家族が笑いながら仲良く食事をしている風景
あの時の君の気持ち 僕はよくわかるよ
大人になった君が 一つだけかなえた事がある
あの時見た景色を 君は手に入れる
自分の帰るべき場所を手に入れるよ
オバーの家に 「家庭円満」と書いた
壁掛けがあっただろ?
あの時 君はダサいとバカにしてたけど
大人の君は あの言葉の大事さを知る
大人になると 社会の仕組みや生活や
色んな事を知るけど それはたいして重要じゃない
本当に大事な事は とても単純だけど
すぐ見失ってしまうものだ
それは 君が子供の頃から変わらない
大人の僕が 君と会って話が出来るなら
話したい事がたくさんあるのだが・・・
そうそう 最後に一番ショックな事がある
ロック好きな君は ロン毛にあこがれ
高校生になると ロン毛になるが
大人の君は ボウズ頭だ(笑)
ずいぶん時間がかかったが
あの時やぶった手紙の返信だよ
君は この手紙をどんな顔で読むだろうか
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