2014年05月13日
★人は見かけによらない

見た目が怖かったり怪しかったりするのに
実はとても良い人だったり
逆にきっちりした人に見えたのに
印象と違い不快な思いをする事がある
自宅近くのバス停でバスを待っていた
停留所には80代と思われる男性と
金髪に染めた髪にショートパンツ姿で
クロックスを履いた30代と思える男性がいた
バスが到着し乗ろうとしたときだ
前に並んでいた金髪の男性が
後ろに並んでいた僕と娘に
「お先にどうぞ」と声をかけた
「お子さんが一緒なので」と
金髪の男性がそんな事を言ってくれるとは
想像もしていなかった
僕はとても嬉しくなった
先に乗せてもらったからではなく
見ず知らずの僕らに対する
その金髪の男性の心遣いがだ
僕はその男性に丁重にお礼を言うと
その言葉に甘えさせてもらった
印象がいい意味で裏切られると
喜びもまたいっそう大きく感じられるものだ
ハワイのアラモアナショッピングセンター近くの
バス停でノースショア行のバスを探していた時だ
バス停のベンチに腰かけた
Tシャツにショートパンツ姿の
60代くらいの日焼けした白人男性が
ノースショア行きのバスを
僕が探しているのを知ると
自分もノースに行くので
一緒に行こうと声をかけてきた
僕は英語が喋れないが
そのくらいは理解できた
こう言ってはなんだが
ちょっとうさん臭い感じがした
何かあればさっさとバスを降りればいい
そう思い一緒にバスに乗った
バスの中でその男性は
チョコレートが何個も入った
ビニール袋を取り出すと
チョコをパクパクと食べ始めた
僕にもチョコを2~3個くれると
途中、途中でぼそっと
「ドールプランテーション」とか
通過した場所の名前を教えてくれた
ノースに到着しマーケットプレイスに
行こうとする僕にその男性が
こっちこっちと手招きをした
一緒にノースの砂利道を歩いていると
タンクトップとサーフトランクス姿で
砂利道を裸足で歩いてくる
10代と思しき少女と笑顔ですれ違った
庭先の色とりどりの花が美しい家の
玄関に続く5~6段ほどの木の階段に
腰掛け本を読んでいる
初老の女性の姿を見かけた
窓のレースのカーテンが風にそよいで
まるで映画のワンシーンのような
ノースの穏やかな風景だった
男性は海岸へ僕を案内した
海岸にはたくさんの人達が集まっていた
トリプルクラウンという世界的に有名な
サーフィンの大会が行われていたのだ
どうやら彼は僕がその大会を
見に来たのだと勘違いしていたようだ
彼は大会のブースに行くと
何人かの知り合いがいるらしく
手を上げて挨拶すると
僕の事を日本から来た友達と紹介し
大会のステッカーやら何やらをもらい
僕に手渡すと「hava a nice day」と言って
手をふってさっさと行ってしまった
僕はステッカーやら何やらを手に
大会のDJの声が聞こえる
ノースショアーの強い風が吹く海岸で
ポカーンと突っ立ったまま
「thank you…」とつぶやいた
僕は彼の名前すら聞いていなかった
人は見かけによらないものだ
Posted by ★ニヌファ at 22:29│Comments(0)
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